目次
地上性タランチュラ
タランチュラは
・地上性
・樹上性
・地中性
の3つに大きく分けられます。地上性(=地表棲)タランチュラは主に地面の上を徘徊し、獲物を探して補食するタイプのタランチュラです。巣を作って(営巣)罠を貼るタイプではありませんが、地中に穴を掘って休むことも多いようで、特に乾燥地帯のタランチュラは地中にいることで十分な湿度と適温で過ごしているようです。
地上性タランチュラとは別名バードイーターとも呼ばれ、文字通り鳥を捕食するという意味ですが、実際に生きたマウスを餌にしている動画なども存在しています(かと言ってそれらを餌にする必要はなく、コオロギやローチ、ジャイアントミルワームなどで十分です)。かなり大型になる種類もおりますが、入門種のほとんどはこちらの分類されます。
大きさがあるため常に確認しやすい。それほど動きも速くない。ケージも準備しやすい。これらのことから飼いやすいため人気です。
入門種としては
チリアンコモン
チャコジャイアントゴールデンストライプニー
ブラジリアンブラック
メキシカンレッドレッグ
などがあります。
地上性タランチュラを飼育する際の注意事項
このタイプのタランチュラ(バードイーター)の多くは噛んで毒液を注入するという方法の他に、腹部の刺激毛を後脚で飛ばすという攻撃方法も持っています(飼育者はよく「(毛を)蹴る」と言います)。
刺激毛が皮膚につくと痒みが発赤などの炎症を起こしますし、呼吸器官に入れば咳など喘息のような症状も出てきます。
これはアレルギー反応も関係しているので、症状がきつく出る人・出ない人があるようです。噛まれることは避けようがありますが、刺激毛による攻撃は避けにくいために注意が必要です。
(参考記事)
タランチュラの毒は強い?
上に挙げたような初心者向けのタランチュラはその辺りも考慮されており、大人しく、刺激毛もあまり飛ばさないタイプがチョイスされています。
地上性タランチュラベビーの飼い方
(参考記事)
タランチュラベビーの飼い方
上の記事にも書いたように地表棲タランチュラもベビーの間はプリンカップで管理することがオススメです。
湿度は握っても水が滴らない程度で、かつ、プリカップ内が蒸れないように空気穴をあけましょう。
餌をとらなくなったら脱皮前だと思われます。湿度を保ちながら給餌はやめて数日間見守りましょう。
上下逆にひっくり返り脱皮を始めます。びっくりしてもとに戻さないようにしてください。
地上性タランチュラの餌
餌は
レッドローチ
コオロギ
デュビア
ミルワーム
ジャイアントミルワーム
などを与えましょう。
ヤング以降は週に1回くらいで良いと思います。いらない時は食べませんし、お腹がすいている時は気がつけば飛びついてきます。
飼っていると迫力のある給餌が楽しみなってくるでしょう。
地上性タランチュラは餌に対する反応もよく、食べない時の餌の回収も楽です。地中性や樹上性のタランチュラだと餌の回収が少し大変になってきます。
レッドローチなどをそのまま放り込んでおく人もいるようですが、わたしは食べない時は毎回とり出しています。もし脱皮に入った場合タランチュラが齧られることがあるからです。特にコオロギの顎は強靭ですから注意が必要です。
いくら強いタランチュラとはいえ脱皮の時期は無防備ですから気を付けてあげましょう。
デュビアやミルワームなどは床材に潜り込む習性があります。そのうち補食されるとはいえケージ内で勝手に成長されるのは気味が悪いですので…。必ず回収するようにしています。
ある程度の大きさになったらペットボトルのキャップなどで水飲み場を作ってあげましょう。
餌についての詳しい記事はこちら
地上性タランチュラの床材
床材についてはここに詳しく書いています。
タランチュラの床材わたしは
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このようなものを使用しています。
地上性タランチュラのメンテナンス
メンテナンスとしてそれほどやることは多くありません。
毎回の餌やりと水やり。食べ残しの掃除くらいです。タランチュラは餌を溶かしながら吸うという食事のとり方をします。その残りが団子のような状態でポンと捨てられいますのでそれを取り除きます。
また、フンなどが見つけられたらそこの床材ごと長いピンセットなどで取り除きましょう。腐敗ガスが発生すると死亡することになりかねません。とはいえ攻撃的な状態の時は無理に取り除かず、取り除けそうなときで構いません。ガスの充満をさけるためにも空気穴は大切です。
また、床材を適度に湿らせておきましょう。霧吹きを使うと刺激してしまうため、100均のスポイトやシリンジ(注射器のようなもの化粧品コーナーで売ってます)などで加湿します。
地上性タランチュラのケージ
地表性タランチュラのケージは
・プラケ
・100均のタッパや米びつなど
・ガラスケージ
などが便利です。蓋がしっかりしまることと、空気穴があればなんでも構いません。ベビーの頃はプリンカップで良いのですが大きくなってくると、クリアスライダーにドリルで空気穴を追加して使用したり、100均の米びつ容器などに穴を開けて使用しています。
地上性タランチュラまとめ
地上性タランチュラはタランチュラ飼育の基本であり、同時にもっとも深い種類だと思います。餌に対して貪欲に食らいつく様子はいつ見てもかっこいいものです。
大きく迫力のある体がいつでも観察できるのも魅力です。樹上性タランチュラや地中性タランチュラはほとんど姿が見えないことも多いですが、地上種はいつでも観察できます。
ぜひ地上性タランチュラからタランチュラ飼育を初めて見て下さい。
[…] ・初心者向けのバードイーターなどに比べたら少し動きが速いかも。・餌を見つけた瞬間に飛びつくような感じではないので餌食いは普通程度。 […]